放置型の投資のなかでは利回りがとても高く魅力的なソーシャルレンディング。利回りの良さゆえに、一つの案件に投資資金を一手に集中してしまうこともあるかと思いますが、投資商品を利用するにあたって基本のリスクヘッジとされているのが資金を一極させない分散投資です。
今回はソーシャルレンディングでも分散投資は必要か、する場合にはどのように行えばいいかをご紹介していきたいと思います。
目次
ソーシャルレンディングにおける分散投資の重要性
結論から言うと投資商品であるソーシャルレンディングでも分散投資をすることはとても重要です。
この項ではその理由を何個かご説明していきたいと思います。
ソーシャルレンディングの一社集中投資によるリスク
冒頭でも少し触れましたが資産運用において一つの商品に資金を一極する集中投資はリスクが高いとされています。これはソーシャルレンディングにもあてはまることで、ソーシャルレンディングの場合は特定のサービスサイトや特定のファンドに資金を集中するのが集中投資にあたります。
一つのサービスサイト、ファンドだけを利用して万一運営元や貸付先に不祥事や問題が起こった場合資産を大きく失う危険性があります。このため一つのサービスサイト、ファンドに絞らない分散投資が大切になります。
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ソーシャルレンディングの信用リスク
上記の通り、ソーシャルレンディングでは過去に不祥事を起こし問題となった事業者が存在します。金融庁から行政処分を受けたこともあり指摘を受けた事例は以下の通りです。
- ・貸付先の事業の内実の確認不足、資金使途の把握不足などのずさんな管理
- ・担保、保証が設定されていないのに債権は保全されているかのような記述があった
- ・記載されていた事業が存在していなかった
- ・明記されていた資金使途と違う資金使途に貸付金が充てられていた
- ・ファンドの償還金が別ファンドの出資金に充当された
あくまで過去の事例であり現在は法整備もなされ粗悪な業者は淘汰されましたが、このような事例があったことは事実なのでサービスサイト、ファンドの信用性を見極めたうえで利益が見込めそうだけどリスクが高いものにはある程度の資金を投じ、他ファンドも並行で投資を行う方法を試す事が大切になります。
ソーシャルレンディングを利用する際の分散方法
分散投資の重要性をご説明したところで、ここからは実際にどのように分散投資を行うのが最適なのか解説していきたいと思います。
運営企業情報や貸付先の情報を精査する
どのような投資でも通じることですが口コミ等だけでサービスを決めて出資するのはとても危険な行為です。口コミなどは根拠に乏しく、そのサービスのファンやサクラコメントなども多いため実際に自身の目で情報を精査することが大切です。運営会社のホームページに行けば会社概要をはじめ、事業内容や財務状況などを確認できます。
ファンドの詳細も確認すればプロジェクト内容が確認できますのでそれらをもとに貸付先の事業の安定性なども確認できます。自身の目で確認し情報を蓄積すればその時々で最適な投資先を複数選び出すこともできるようになります。
結果として分散先の選定に役立っていくので情報の取得と整理をしっかりと行いましょう。
特定の種類のファンドに絞らない
ソーシャルレンディングでは企業への貸し付けや太陽光発電等に対する出資、不動産関連への出資など多種多様な案件が取り揃えられ様々なファンドが存在します。
そのなかで自身の趣向にそったもの一つだけに投資を行うのは危険が伴います。
仮に太陽光発電関連ばかりに出資をしていた際に業界全体を揺るがすような事象が起こったとします。太陽光発電関連にしか資産をつぎ込んでいなかった場合、大きく損をする可能性が発生してしまいます。ソーシャルレンディングの多様性を存分に享受する意味でも様々な分野のファンドに分散投資を行うのが賢い投資の仕方といえるでしょう。
不動産クラウドファンディングとの並行投資
上記で特定の種類に絞らない投資を行う事をおすすめさせていただきましたが、ソーシャルレンディングと近い方式の不動産クラウドファンディングを並行で行うのもおすすめの分散投資の一つとなります。
ソーシャルレンディングの分散投資に最適な不動産クラウドファンディング
不動産クラウドファンディングはwebを通じて複数の出資者を募り集金した資金で不動産運用を行い、運用で発生した利益を出資者に分配する仕組みとなっています。日々、値動きをチェックする必要などがなく投資の金額に応じて想定利回りを基準とした分配金を受け取ることができる点などがソーシャルレンディングと同じ仕組みのためソーシャルレンディングを行っている方にとっては入りやすい投資方法といえます。
双方を利用することで分散投資としての効率が高まるのでソーシャルレンディングのみの利用よりもリスク軽減を見込みやすくなります。
ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングの相違点
ソーシャルレンディングと不動産クラウドファンディングは上記の通り投資方法や仕組みが似ていますが投資対象と情報開示の方針に相違点があります。
ソーシャルレンディングは基本的に資金需要者に対する貸し付けをおこなうものであり、融資先からの利息が収益となっています。
それに対し不動産クラウドファンディングは不動産運用による家賃収益や売却益が投資家の収益となっています。
情報の開示についてはソーシャルレンディングは匿名性の解除の向きが強くはなっていますが原則、開示に関しては貸付先企業の協力、同意が必須となっています。このため情報が開示されていない案件も依然多く透明性が問題になる場合もあります。
不動産クラウドファンディングでは運営会社の自己判断で情報を開示することが可能です。
サービスサイト次第で開示量に差はあるものの対象物件についての詳しい情報が明示されている場合が多く、情報の透明性はソーシャルレンディングよりも上といえます。
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おすすめの不動産クラウドファンディングサイト3選
最後に不動産クラウドファンディングでおすすめのサイトをご紹介していきます。
CROWD BUILDS(クラウドビルズ)
CROWD BUILDS(クラウドビルズ)は総合不動産業者である株式会社フィンスターが運営する不動産クラウドファンディングサービスです。
圧倒的に高い利回りが特徴で、ミドルリスク・ミドルリターンといわれる不動産クラウドファンディングの中でその利回りはダントツで、2022年4月現在で6ファンドを組成、最大利回りで27.0%という驚異的な利回りを実現しています。
この高利回りを実現している理由は運営元である株式会社フィンスターが設立以降培った膨大なデータをもとに物件の仕入れから販売を一手に行うことによる余計なコストの削減に成功しているため安全性も保障されているといえます。
会社名 | 株式会社フィンスター |
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サイトURL | https://crowdbuilds.jp/ |
本社所在地 | 東京都千代田区一番町18番地 川喜多メモリアルビル4階 |
資本金 | 20,000,000円 |
サービス開始年月 | 2021年5月 |
参考利回り | 10.0%~27.0% |
投資金額 | 1万円から |
運用期間の目安 | 2ヶ月~4ヶ月 |
FANTAS funding
FANTAS technology 株式会社が運営するFANTAS fundingは案件の数が圧倒的で年間の案件供給数が約52件と不動産クラウドファンディング業界の年間ファンド組成数平均の7倍ほどの組成数を誇っています。さらに募集形式も先着、抽選両方に対応しているので他業者で先着順で投資し逃した、抽選にあぶれて投資ができなかったというような方も投資チャンスをつかみやすくなっています。さらに女性限定の優待というようなユニークなサービスも展開しており、世相に合わせた柔軟な対応力もうかがえます。
会社名 | FANTAS technology 株式会社 |
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サイトURL | https://www.fantas-funding.com/ |
本社所在地 | 〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿4-3-8 KDX恵比寿ビル5F |
資本金 | 100,000,000円 |
サービス開始年月 | 2018年10月 |
参考利回り | 1.0%~10.0% |
投資金額 | 1万円から |
運用期間の目安 | 3ヶ月~12ヶ月 |
TASUKI FUNDS
TASUKI FUNDSは株式会社タスキが運営する不動産クラウドファンディングサイトです。タスキ社のメイン事業が保育園開発であるため保育所の取り扱う案件などが組成されており社会貢献度の高さも魅力の一つとなっています。案件供給量がやや低く、組成されている案件への最低出資額も10万円からと1万円からの投資が可能な不動産クラウドファンディングサービスの中では若干敷居は高いものの予定利回り10%など高利回りの案件が多く投資する価値は十二分にあるといえます。
会社名 | 株式会社タスキ |
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サイトURL | https://tasuki-funds.jp/ |
本社所在地 | 〒107-0061 東京都港区北青山2-7-9日昭ビル2F |
資本金 | 1,049,640,000円 |
サービス開始年月 | 2020年12月 |
参考利回り | 7.0%~10.0% |
投資金額 | 1万円から |
運用期間の目安 | 5ヶ月~6ヶ月 |
まとめ
今回はソーシャルレンディングにおける分散投資の重要性とそれに付随してソーシャルレンディングと並行利用がしやすい不動産クラウドファンディングについてご説明させていただきました。
放置型の資産運用の中では利回りが高い部類であるソーシャルレンディングだからこそリスク軽減は必須。分散投資をうまく行い上手な資産運用を目指す方に是非ご参考にしていただければ幸いです。